中和から北和へ気まぐれ乗り継ぎ



(続き)

○久しぶりの郡山

 とりあえず、10系統から降りたあと、すぐ前に1245発の法隆寺門前行きが停車していたので、迷わず乗り込み、法隆寺門前まで初乗車。そのあと、法隆寺前停留所まで歩き、とりあえずすぐ来そうなバスを調べる。1313に近鉄郡山駅経由の[97]春日大社本殿行きがあるようだったので、待合室で待っていると、13時過ぎに、待機場からいすゞLV44号車が出てきた。見覚えのあるナンバーやなぁとおもってたら、やはり元天理所属の車で現在は西大和所属のようだった。席に着くと、天理営業所安全委員会名で、走行中は危険ですから席を立たないでくださいという内容のワープロ打ちの注意書きが張られていた。

 1313発の春日大社本殿行きは、乗客4名で発車。交通量の多い国道25号線を東進し、中宮寺東口で、県道に入る。今はなき、近鉄郡山駅発[23]目安行きや[24]泉台住宅行きが走っていたルートの一部だ。小泉出屋敷から大和郡山市に入り、市街地に向かっていく。学生時代、5年間郡山に通っていたので、この辺りの風景は懐かしい。南郡山からぐんぐん坂を上がり、大職冠あたりで頂上となり、郡山天理教会を過ぎると、車窓右手に郡山城跡の堀と石垣をみながら、下り坂となる。近鉄橿原線の踏切を渡ると、程なく、近鉄郡山駅に到着。ここのバスロータリーに来たのは何年ぶりのことだろう。その風景は学生のときと変化はなかった。ふと思いついたことがあり降りてみることにした。

 ロータリーには、いすゞLRチョロQが休憩中。バスのりばの時刻表を確認すると、うまい具合に、1345発の[38]若草台行きがある。よし、これを乗り継いでいけば富雄駅までいけるな。

 自分が学生で郡山に通っていたころは、確か、「富雄若草台」行きとなっていたはずだが、いつのまにか、頭の「富雄」が外され、「若草台」行きとなっている。ちなみにそのころは、トップドア仕様の後期形いすゞMRが走っていた。

 そんな昔を思い出していると、ロータリーで休憩していたLRが動き出し、1345発の若草台行きとなった。4名乗車して発車。実は、この路線は初乗りで、ついでに言うと、このチョロQに乗るのもはじめてである。実に素人っぽい言い方になるが、MRは、エンジン音が大きくなんとなく重厚な感じがしたが、LRは、エンジン音が小さく、非常に軽快に走っているように感じる。

 車は新しいが、流れてきた放送テープは、南海太郎で、非常に感激する。しかも、「富雄若草台行きでございます」と案内してくれている。

 郡山天理教会を出ると県道を右折。大型車進入禁止の狭隘路に入る。この路線に大型車が入らない理由はおそらくこの道路にあるのだろう。乗客が多くないというのもあるかもしれないが・・・。

 奈良市との境界になる木島で、僕以外全員下車。この停留所、バスが停車すると交通を遮断してしまうような、狭いところにあり、停車するときはハザードを出していた。

 奈良市に入り、富雄川に沿って走るようになったと思ったら、長芝橋を出て左折。富雄川を渡って、若草台の住宅地に向かっていく。丸山橋のアナウンスだけ、女声放送だった。この停留所だけあとからできたのか、名称が変更になったのか。

 僕一人を乗せたLRは、近鉄郡山駅から、20分ほどで、終点、若草台のロータリーに到着した。大型車が2台休憩していた。


○免許維持路線から復活?・もうひとつのイトーヨーカドー臨に乗る

 LRはすぐ折り返していき、1410発[50]富雄駅行きを待っていると、5分ほどして休憩室から運転者が出てきて、新車のブルーリボンシティーを動かし、のりばに横付けした。前のりの申告制のようで、とりあえず運転者に、バスカードを見せて「(富雄)駅までですねんけど・・・」というと、そのまま上から通してくださいとのこと。富雄駅までの運賃が引き落とされた。どうも、富雄駅までなら何も言わなくても、そのままカードを通せばいいらしい。

 まだ新車のにおいがする、ブルーリボンシティーは、僕一人を乗せて発車。そのあと、途中でちょこちょこ乗車があり、富雄駅に着いたときには、6人ほどになっていた。

 富雄駅からは、とりあえず一駅学園前駅まで近鉄で移動。学園前駅からは、阪奈経由の[160]高畑町行きに乗ることにする。この160系統に使用されている車、3扉車で、均一・申告制運賃対応車に見えるのだが、多区間制にも使用できるように、運賃表示機と、整理券発行機が装備されている。この場合、中扉が締め切りで、後ろ乗り前おりとなる。こういうオールマイティーな車両は何両ぐらいいるのだろう。

 前面に丸いステッカー(マグネットかな?)で「後乗り」と大きく書かれた日野HUが到着。ナンバーが「奈22 か・9**」で、ちょっと古い車のようだ。西登美ヶ丘五丁目始発で、多数の乗客を乗せていたが、ほぼ全員学園前駅で下車。乗ったのは僕を含めて数人程度。3扉車で、整理券はあまりなじみがないのか、ほとんどの人は整理券をとらず乗車。そういう人たちは、阪奈に入る前にすぐ降りるようで、運転者もわかってるのか何も言わない。

 学園大和町南を出て、阪奈道路に合流。阪奈沿いの奈良国際ゴルフ場バス停を通過。一般道路上の奈良国際ゴルフ場バス停と区別するため、テープ放送が「次は、阪奈道路側、奈良国際ゴルフ場です。」と案内していたのは、おもしろい。

 阪奈に入ってすぐは、流れが良かったが、いつもどおり阪奈菅原から流れが悪くなる。だんだん左車線の流れの悪さが際立ってきた。そうか、ひょっとしたらイトーヨーカドーの影響か・・・。

 というわけで、途中、イトーヨーカドーの最寄である史跡文化センターで降りてみることにした。24号バイパスの高架下の交差点付近で、5分ほど待たされ、ようやく史跡文化センターにたどり着く。ヨーカドーに行く車多すぎ。頼むからみんな公共交通使ってくれよ、と思う。そうでなくても、車が多いのに・・・。電車だと新大宮で降りて、バスに乗らないとならず、めんどくさいのかもしれないが。

 話の種に、とすぐ前のイトーヨーカドーへ行ったが、人多すぎ。とりあえずざっと見て回って、すぐ出た。

 さらについでにということで、新大宮駅北口まで、臨時で増発されている[19]系統に乗車することにした。定期バスで一日1往復という、免許維持路線だったが、イトーヨーカドーのおかげで、臨時ではあるが、一気に増便されている。また、短距離ながら面白いルートを走るとのことで、ちょっと期待する。

 臨時バスの時刻表が停留所に掲載されているが、それと関係なく(遅れてただけかもしれないが)、新大宮駅北口行きが到着。車両は、日野RUだった。ちゃんと、[19]新大宮駅北口の行き先を表示していた。均一運賃区間だが、後ろのりの後払いだった。新大宮から乗るときは先払いになっているようで、史跡文化センター停留所が道路上にあるため、乗降時間を短縮したいための処置のようだ。乗降が終わるとすぐ発車。いきなり右車線へ強引に割り込み、左車線の渋滞を追い抜き、交通整理員の誘導で、右車線からまた強引にすぐ左折して、イトーヨーカドーの東側の道を北へ抜けていく。こういう渋滞でも、路線バスがスムーズに走れるように工夫されているのだ。

 近鉄奈良線を越え、裏道を進むと24号の高架下をくぐり、飛鳥ボウルの前に出た。側道から、24号線の本線(京都方面)に合流。すぐ右車線に出て、ロイヤルホテルの次の信号を右折。あっという間に、新大宮駅北口ロータリーに到着した。のりばはひとつだけで、この[19]系統専用のようだった。

新大宮駅北口停車中のRU
◆[19]史跡文化センター行きの臨時バス 新大宮駅北口で客扱い中

   大宮通に出て、近くのミスドでちょっと休憩。ここからは、近鉄奈良・天理駅乗り継ぎで桜井までバスで帰ってみようと思った。

 大宮町五丁目バス停にたどり着いたら、ちょうど[83]天理駅行きがあることがわかり、待っていたら、すぐやってきた。今日は、無計画でやってきたのになんと乗継がいいのだろう。

 国道169号、天理街道は、たいした混雑もなく、結構スムーズに走って気持ちよかった。多数いた乗客も、奈良市内ですべて下車し、天理駅まで乗りとおしたのは、自分ひとりだけだったが・・・。

 以前は、奈良から桜井、さらに宇陀方面までの直通便が存在したが、乗客の動きを見ていると、確かに直通の需要はまずないし、運用が長距離になると、遅れの影響も広範囲に広がって、いいことはないように思える。今の姿がベストなのかもしれない。ただ、もともと一本の路線だったのだから、せめて系統を分割するときに、乗り継ぎ運賃制にしてほしかった・・・と個人的には思うが。

 天理駅17:35発[62]桜井駅北口行きは、中型のエルガミオだった。桜井駅に乗り入れる車では、LED表示のブルーリボンシティーと並んで小型以外では久々の新車だ。

 しかし、乗客は3名。それも天理市内でみんな降りてしまった。桜井駅まで乗りとおしたのはまた一人だった。

 15年ほど前ならまだ、この辺のバスには乗客が多数いたと思うのだが、いつの間にこんなに乗客が減り、バスの本数がへってしまったのだろう。

 この日一日、バスに乗り歩き、一日数えるほどしかない区間から、乗客の多い奈良市内まで、いろいろな路線を体験させてもらった。非常に充実し、かついろいろと考えさせられた一日でもあった。

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