<特別レポート>
「田舎道をゆく」三輪明神初詣オフ会報告



 毎年、奈良交通・エヌシーバスの路線車が各営業所から動員される三輪明神初詣の臨時バス。
 2005年1月3日、Mira-G「田舎道をゆく」を運営されているもとさんの主催で、この様子を見に行くオフが開催されました。
 当日は、もとさん・しんぺーさん・葛城太郎さん・55奈良佐保女子短大さん、そして私、元多武峯線ユーザーの5名参加でした。

<写真はすべて2005年1月3日/管理人撮影>

 桜井駅北口に12:00ごろ、参加者がそろい、早速、三輪明神(三輪恵比寿神社前)行きの臨時バスに乗り込んだ。車両は、元デマンドバス実験で使用されていたHRで現在もっぱら研修と臨時輸送用に使用されている。現金利用者は、乗車前にのりばにいる係員に運賃を支払う。バスカード利用者は乗車時に前扉から乗せてもらって、カードから引き落としというかたちになっていた。

 デマンドHRは、満員の乗客を乗せて桜井駅を発車。元桜井三輪線の経路をたどっていく。粟殿付近からの旧街道が路線バスを除く大型車規制区間である。出口橋から先は、さらに大晦日と正月3が日、あと毎月一日に限り、車両通行禁止規制がしかれており、今回の臨時バスは全て規制除外のための「許可証」をフロントに掲示している。

 出口橋で大和川を渡り、その先に立っている誘導員の指示でバスは車両通行禁止区間へと入っていく。昔は、正月にこの出口橋からこの区域に入った途端に露店が並んでおり、人通りも激しくバスも大変走りにくそうだったが、近年は露店がこのあたりに店を出さなくなり、バスも走りやすくなった。

 いろんなバスサイトで有名になりつつある、狭隘クランク路をゆっくりと通過し、桜井駅から10分もかからずに三輪恵比寿神社前に到着。早速初詣へ。人ごみに押されつつ大神神社までの参道を歩き、拝殿に到着。今年一年の無事を祈っておく。

 この大神神社は、三輪山自身が御神体となっており、実は本殿というものが存在しない珍しい神社である。年に3回だけ運行される、桜井駅-笠荒神の臨時バスが走る県道50号線が拡幅できないのも、この御神体である三輪山を通っているために、神社から反対されているからだとかいう噂を聞いたことがある。

 参拝を終え、参道沿いに並んでいる露店で売っていた広島風お好み焼きで昼食とする。結構露店の食べ物は当たりはずれが激しいが、ここの店はあたりだった。

 三輪恵比寿神社前に戻り、バスの出入り風景を撮影後、再び臨時バスに乗車して桜井駅に戻る。今度は、55奈良佐保女子短大さんのリクエストで吉野営業所の600番代RHに乗車する。吉野営業所のRH600番代車は普段は主に八木大滝線で運用されている。比較的長距離を走る関係なのか、2列席が並び、座席数が多く、しかもハイバックシートで補助席までついていて小型路線バスとしては非常に豪華な雰囲気だ。
 普段は、八木駅から吉野方面行きのバスに乗らないと600番代RHには乗車できないので、北和のRHしか乗らない人にとっては非常に珍しく、豪華なバスに見えるに違いない。

 桜井駅行きの臨時バスは、もときた道とは違う経路で運行され、天理街道を南下して帰っていく。天理街道の北行きは初詣に向かう車で激しく渋滞していたが、バスが運行している南行きはガラガラ。10分足らずで桜井駅北口に運ばれた。

飛鳥線の運行経路変更の掲示。この日は残念ながら本来の狭隘路は運行しなかった。<桜井駅南口>


飛鳥線の35系統岡寺前行き。運転区間短縮により現在35系統は現存しない。<桜井駅南口>

 次は、桜井駅南口から飛鳥線で岡寺前→橿原神宮駅と移動することにした。バスの発車時刻まで近くの喫茶店で休憩・談笑。14:40発の[35]岡寺前行きに乗車する。車両は榛原のRH。

 桜井駅南口を発車すると、桜井駅筋を経て国道165号線へ出る。このあと、本来であれば済生会中和病院裏の旧道を走るのだが、この日は安部文殊院付近の初詣による混雑を避けるために運行経路が変更されており、旧道へは入らず、阿倍新町の交差点から県道を経由した。そのため、仁王堂・安部文殊院前・生田の各停留所は正月3が日間は休止となっていた。そのかわり、県道沿いの製材所敷地内にに安部文殊院前の臨時停留所が設置されており、飛鳥から桜井方面行きのバスはここで客扱いを行っていた。当方の乗車する岡寺前行きはむかいがわのコンビニ前で客扱いを行った。

 初詣臨時バスもこの臨時停留所から多数発着しており、製材所の敷地はバスターミナルのようになっていた。狭隘路を期待していた人には少し残念だったかもしれないが、普段乗れない経路を通る貴重な体験ができたので、これで許していただこう。

 RHはがらがらの県道を順調に走り、明日香村へと入る。奥山から地形に逆らわないくねくねした道をしばらく走り石舞台を通過すると、「次は、岡寺前です。」の案内放送が入り、降車ボタンを押す。岡寺前周辺のバス路線は狭隘路のため、環状の一方通行運転になっており、桜井から来た場合は、石舞台→岡寺前→岡橋本→明日香観光会館前→石舞台の順に反時計回りに運行される。そのため、放送も「岡寺前終点です。」とは言わない。
岡寺前付近の狭隘路を走り去る35系統<岡寺前>


明日香村の協力で運行されている明日香周遊バス「かめばす」<岡寺前>

 5分ほどの接続で、今度は[16]橿原神宮駅東口行きに乗車する。一昨年より運行が開始された明日香周遊バス「かめバス」だ。車両は平城から転属してきたLR9m車。

 飛鳥大仏付近の交互信号区間の狭隘路を通過、そのあといったん飛鳥資料館前に寄り、甘樫丘・豊浦とまた狭隘路を行く。橿原和田付近は見通しが悪く、しかも狭隘路なのでお見合いした場合は対向不可能。手前でカーブミラーを見て対向車が来ないのを確認して進入する。15:20、橿原神宮駅東口に到着した。

 当初はここで解散ということだったが、まだ終わるのには早いので、橿原団地線で「自由乗降タイム時間外」にきくことができるという、南海太郎氏のテープ放送を聴きに行くことになった。ということで、階段を上り下りして駅の西口ロータリーに回る。

 15:32発の[25]南白橿行きに乗車する。車両はRU。170円と180円のみの特殊運賃区間で、整理券なしの信用制後払いだ。橿原神宮駅西口から全区間乗れば180円、途中の南妙法寺町までは170円となっている。

 発車すると、確かに南海太郎氏の声が流れてきた。やはり昔を知っている人間にとっては、奈良交通のバスといえばこの声だ。一昔前の雰囲気が漂う橿原ニュータウンの中を、南海節を聞きながら走るのもなかなかいいものだ。短い時間であったが、非常に楽しませていただいた。

 南白橿についた後は、徒歩で岡寺駅まで移動し、近鉄を乗り継いで近鉄高田へ。そして、バスで忍海へ移動し、葛城営業所横のバーミヤンで新年会?となった。みなさんで、いろいろと楽しく語り合い、解散となった。


 お正月から、バスファンの皆さんと一緒に非常に楽しい時間をすごすことができた。このような機会を設けていただいたもとさんに改めて感謝申し上げたい。

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